【検索結果が全てではない】サジェストブランディングとは?
横浜・名古屋でWEBマーケティング&WEB制作をおこなっているジョイントフォース株式会社です。
早速ですが、Googleなどの検索エンジンを使用する際の「サジェスト機能」という言葉をご存知ですか?
インターネット検索する方であれば知らないうちに利用している機能だと思います。
サジェストとは「予測変換」という意味です。
Googleなどの検索サービスを使用する際、キーワードを入力すると思います。
そのキーワードと一緒に検索される可能性が高いキーワードが自動的に表示されます。
例えば「いん」と入力すると、「印鑑証明」「インスタグラム」などの候補が表示され、ワードの自動補完がされます。
現在、GoogleやYahoo!、Bingなどの検索エンジンや、Amazonや楽天市場などのネットショップ、
YouTubeなどの動画サイトでも導入されており、検索窓で検索したいワードを入力する欄に文字を入力すると、
その文字を含む語句や関連する語句の候補が自動的に表示されるようになっています。
入力の手間を省くだけではなく、調べたい言葉がうろ覚えでも何となく検索できる便利な機能です。
そして、その自動的に表示されるキーワードを「サジェストワード」といいます。
サジェストワードの選定基準
Googleによると、サジェストワードの選定基準は大きく以下の3つが挙げられます。
1.検索ボリューム
ユーザーに検索された回数。
多数のユーザーに幾度も検索されているワードは、ニーズの高いワードと判断されます。
2.居住地・使用言語
検索するユーザーの居住地や使用言語により、ワードが変わる。
日本の横浜で「ホームページ制作」と検索。
サジェストには日本語で「ホームページ制作 横浜」「ホームページ制作 神奈川」などのワードが表示されます。
3.直前に検索したワード
ユーザーが直前まで検索していたワードも、ユーザーが求めているであろう情報としてサジェストに表示されやすくなります。
サジェスト汚染とサジェストブランディング
サジェスト汚染とは、サジェスト機能がネガティブなワードで埋まることを言います。
ある企業を検索した際に「ブラック」「迷惑」「胡散臭い」
などというサジェストワードが表示されてしまうような状態を指します。
逆にサジェストブランディングとは、サジェスト機能がポジティブなワードで埋まることを言います。
○○堂という企業があるとして、「ポテトチップス」というワードを検索した際に
「ポテトチップス ○○堂」「ポテトチップス おすすめ ○○堂」といったサジェストワードを表示させる施策の事です。
ではサジェストが汚染された場合はどういった方法があるか。
事実と異なるサジェスト汚染に限り、サジェストワードの削除方法があります。
1.Googleに削除申請を行う
下記URLから、Googleに対して削除申請を行えます。
ただ、Googleはユーザーファーストを謳っており、
ユーザーの「知る権利」に抵触する可能性もあるため必ず削除されるとは限りません。
2.誹謗中傷・風評対策としてサジェストブランディングを行う
「ポジティブな情報を出し、状況を逆に利用する」します。
どういうことかと言うと、企業名やブランド名と併せ、
新サービスや商品の名称やポジティブなワードで検索するようにユーザーを誘導するという方法です。
ポジティブなワードの件数が増えれば、サジェスト順位が上がります。
すると、それまであったネガティブなワードは押し下げられます。
企業自らがポジティブな情報をすべきタイミングで投下する。
そうすることにより、それを知ったユーザーが、各々のSNSやブログで言及しそれをニュースサイトやまとめサイトが記事化します。
ただ注意しないといけないことは、「サクラ」を使って情報をコントロールした場合、
ネット上でそのことが露見すると更なるネガティブな状況に行きつく恐れもあります。
サジェストブランディングをする際は念入りな調査を行い、ユーザーと真摯に向き合っていくことが必要になります。
ペヤング異物混入事件とサジェストブランディング
2014年12月、まるか食品株式会社の看板商品でみなさまご存じ「ペヤング焼きそば」
その「ペヤング焼きそば(ペヤング ハーフ&ハーフ激辛やきそば)」に異物が混入したものが発見され、
発見したとされる人物がTwitterに画像付きのコメントを投稿しました。
投稿者が「まるか食品」や保健所に連絡し、そのやり取りをTwitterに投稿。
それが瞬く間に拡散され、ニュースやテレビ番組でも取り上げられる事態となりました。
その後まるか食品は商品の仕様を一新し、販売を再開しました。
コンビニエンスストアやスーパーで陳列されるまでに信用は回復したように見えました。
ただ、ネットの世界はそうではありませんでした。
それが「検索サジェスト」です。
当時、多数のユーザーが「ペヤング」というワードに続けて「異物」といったワードで多数検索したため、
ネガティブな語句がサジェストの上位に上がるようになったのです。
サジェスト上はネガティブな状態でしたが、「ペヤング焼きそば」は販売を続け、限定品として展開していた商品のリリースタイミングを早めました。
以前から限定品の展開には積極的ではありましたが、再開一年後には、ほぼ毎月1点のペースで限定品をリリースしています。
「わかめMAX」「パクチーMAX」「チョコレートやきそばギリ」
「ペペロンチーノ風やきそば」「ソースやきそばプラス納豆」「背脂MAXやきそば」
「酸辣MAXやきそば」などなど。
上記の限定品は発表されると、情報がSNSを中心にとてつもないスピードで拡散されます。
そして、話題になると検索ワードが上位化されます。
販売が再開された頃は「ペヤング」に続くサジェストワードは「異物」といったネガティブワードでした。
ところが限定品を早いサイクルで販売すると、限定品のフレーバー名がサジェスト上位を占めるようになりました。
もちろん「まるか食品」の不祥事はあってはならないことです。
ただ、「ペヤング」の熱心なファンが応援したり、再開後の限定品展開が話題を呼んだ事でネガティブなイメージを払しょくできました。
そこには、ファンや消費者に応える企業努力があった事はいうまでもありません。
しかし、ユーザーに向き合い、適切なタイミングで、ポジティブな情報を発信し続ける事も重要な対策の1つといえるでしょう。
サジェストワードは、ユーザーが「知りたい」と思っている情報を把握するための手がかりです。
トレンドにより変化するため、対策したいワードについては定期的にチェックしましょう。
そして自社の企業名やサービス名も調べ、ユーザーからどのようなイメージ・評価を受けているか見直し、サジェストブランディングを行うことをおすすめします。