昔バンド活動をやっていたので、音楽友達とたまにバンドのライブを見に行くことがあります。
当時バンドをやっていたころは、曲を作ってライブをしてCDを販売して活動資金を得ていました。
マーケティングの観点でバンド活動をしてもいませんでしたし、良いライブをすればお客さんも増えて売れていくだろうと漠然な状態でバンドをやっていました。
結果はそこそこ売り上げはあるけれど、バンド活動一本でやっていけるほどではない、と夢をあきらめることになりました。
そんな当時を踏まえ、最近あるバンドのライブを見て思ったことを、Webマーケティングに携わる今だからこそ綴っていきたいと思います。
バンドこそマーケティングの見識が必要
最近あるバンドを見に行きました。
曲もパフォーマンスもカッコよく、ライブ会場は大満員。
ただ、演奏以外の面で「もっとこうすれば良いのでは……?」といった気になる点があったのも事実。
フロントマンが「CDやグッズを売ってるのでチェックしてね」なんてMC中に発言することもあるが、そもそもチェックしやすい環境が整備されているのだろうか。
まだファンになりたての人はライブで演奏されるすべての曲は知らない。
ライブ中に演奏された知らない曲で「あ、この曲好きかも」なんてこともあるでしょう。
けれどライブ中にその曲の情報がARみたいに表示されるわけでもないし、聞き取れない言葉で曲名を言われしまう。
ライブ会場では撮影はもちろん、録音もできないので曲が気に入ってもそれを深堀するための情報が取得できない、なんてことも多々ある。
ツイッターやインスタなどのSNSでセットリストを開示、曲のショートバージョンも掲載してリンク先にApple MusicやAmazon、なんならバンドのHPにEC機能をつけてURLを貼っておいた方が購買行動に繋がりやすいのになあなんて。
SNSに投稿することでシェアも出来るし、ライブに行けなかった人もライブを見に行った人の感想を見てからCDやグッズも買えますしね。
新曲限定で撮影OK、「SNSに投稿してみんなでシェアしてね」の方がよっぽど宣伝になるのにとか、会場にApple MusicのQRコードを掲載して(無料パンフレットに掲載でも良し)そこからダウンロードを促したりすれば観客も購入しやすいでしょう。
今だと配信サイトも多数あるのでリアルタイムで動画配信をして課金してもらうなんてことも可能ですね。
ライブをするだけではだめ
アメリカにLiveNationというイベントプロモーターであり、会場運営を行っている会社があります。
U2、マドンナ、レディーガガといったビッグアーティストがライブや楽曲のリリースなどのあらゆる権利を取得(360度契約)しマネジメントをしている企業です。
そのLiveNation社は何で利益を得ているかというと
①広告
②スポンサー
③チケット
④コンサート
の順で稼いでいるそうです。
売上自体はコンサート事業で上げているとのことですが、営業利益としてはコンサートは大赤字。
代わりに、チケット販売や広告、スポンサーの事業で大きな利益を稼ぐビジネスモデル。
コンサートはあくまでファンを集客するための販売会場であり、そこからアップセル&クロスセルに繋げたり、チケット販売や広告、スポンサーを呼ぶことで利益を出している。
つまりライブを見てもらったその先を考えてビジネスをおこなうことが大事。
最近はフジロックがYoutubeでライブ配信をして話題になっていました。
ライブ配信によって「来場者が減るのでは?」といった懸念があるなか、実際に配信してみたところ
「配信を見てたら行きたくなった」「来年はチケット買って行ってみよう」「興味が湧いた」
というようなコメントがSNSで掲載。
昔と今では音楽活動の仕方も大きく変わっていってるなあと思う今日この頃でした。